バレエ・ダンサーに多い股関節の痛み
このところ股関節の痛みで来院されるケースが多かった。
股関節の痛みと一言でいいますが股関節の前側、股関節の横、股関節の後痛みの場所はそれぞれです。
今回は股関節の後方、坐骨周囲の痛みについてです。
坐骨周囲の痛みの代表は坐骨神経痛です。
ところがバレエダンサーやほかのダンサーに多い坐骨周囲の痛みはいわゆる一般的な坐骨神経痛と異なる様相をしています。
どこが違うかというと
・坐骨神経痛のテスト(SLR)坐骨神経伸展テストで痛みが出ますが、坐骨神経のラインより外れている
・坐骨神経の通るラインを押しても痛くない
・梨状筋テスト(K-ボンネットテスト)でも痛くない
・股関節がつまる。つまり患側の股関節の屈曲-内旋で関節面が痛む状態がほぼある。
・オーバーストレッチによる太ももの損傷をともなうケースもある
このような状態で坐骨神経痛の治療を施しても一向に改善されません。
坐骨神経が原因ではなく股関節と骨盤の関係の不具合で太もも(ハムストリングス)の筋肉と坐骨周囲の筋肉が引き伸ばされてしまうのが原因なのです。
股関節のつまりの原因になっている周囲靭帯をゆるめて股関節と骨盤の位置関係を矯正したうえで損傷した太ももと太ももの筋肉がついている坐骨の炎症を抑える治療を施します。
このような状態で長引く痛みを抱えている方が多くいらっしゃるのですが早い方が早く治りますのでどうぞご相談ください。
←「鍼、鍼灸は何に効果があるのでしょうか?」前の記事へ 次の記事へ「整形外科に行くべきか」→